日常の手入
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ミンコタ アイパイロット I-Pilot 「日常の手入れの仕方」
- 思い付くままに記載しますので間違いがあれば連絡くださいね!
特に常識的な事しか、やる事は無いので記載しませんでしたが、「やるべき事」「やってはいけない事」を教えてほしいという質問がありましたので、記載する気になりました。過去の不具合を回想しながら、こうすれば防止できたのに。。。そんな感じで思いだしながら記載しているのですが「やるべき事」。。。など結構ありますね!今後のボート仲間の為に参考になれば幸いです。。これは過去に修理した物を回想して、こうすれば故障しなかったかな。。。?と考えられる事で、こうすれば絶対に故障しないと保証した物ではありません。何をしても壊れる時は壊れるのが海水で使用するエレキモータである事をご理解下さいね!こう言った事が理解できない方はエレキモータは購入しない方が良いでしょう!海で使用するオートパイロットと言われる物は日本製でも一時ありましたが、日本製だから良いと言う物でも無く、風、潮流などを当時のマイコンでモーター制御した物ですが、更に複雑、更に高価で、故障も多く、もっとひどい物で使い物になりませんでした。海で使用する機械制御は、それだけ難しいと言う事だと思います。USA製品だから壊れやすいと言う事ではありません。
1.サーボケースとアウトプットシャフトの間は真水厳禁です。
<2019.01更新>
大事に手入しようとしてこの隙間に水道水を絶対にかけないでくださいね。この隙間から下記写真のように水が侵入してしまいます。
サーボケースに毎回水道水をたっぷりかけた事例です。
<2019.1更新>
下記は年70回程、釣行するハードユーザーですが、大事に使用する為、エレキモーター全体に水道水をかけて、流しっぱなしにして新品購入後1.2年経過した事例です。サーボケースAssyやコントロール基盤が入っているバッテリインジケータ部は水道水をバシャバシャかけたり、塩分を洗い流す為に流しっぱなしにすることは絶対に止めてくださいね。サーボケースのシャフト挿入部はプラ製品のINとOUTのカラーで回転しているだけなので、この合わせ目から水道水が侵入したと推測しています。今回は空気穴は防水処理済なので、ここからの侵入ではありませんでした。この部位は軽くしぼった濡れ雑巾で拭く程度が良いでしょう。たまには左右のサイドカバーを外して真水とたわし等でシャシの塩分を除去した方が良いでしょう。
2.モータシャフトのラインかみこみ(シール部より海水侵入可能性大)
使用3回目にてメインモーター内部に海水侵入した事例です。メインモーターを分解してシール部を確認してもPEラインが見つからず原因不明として無償保証のつもりでしたが、センターケースをきれいに洗浄するとサビキ用の小さな針が混入していました。これは運が悪いとしか言いようがありませんが、3回目なので大きく値引きして修理しました。
このようなラインのかみこみはシール部からモーター内部に入り、運が悪いと海水侵入の原因になるので、かみこんだかな?と思ったら必ず確認してくださいね。特にPEラインの細い物程、内部に入りやすいです。自分のPEでなく捨てられたPEを巻き込む事もあるようです。細いPEラインやナイロンハリス程侵入しやすいようです。これは自己責任となり保証が効きませんので、3回位使用したらペラを外して確認した方が良いでしょう。
- その時に錆防止の為にシャーピンやアウターシールにも耐水グリスを塗布してください。出荷時はシリコングリスを塗布していますが、これは少し高いので普通の耐水グリスでOKです。
3.電池交換時の注意事項
初期確認結果により当初からお願いしていますが、電池のキャップはドラーバーでは下記のように傷がつきますので、必ずコインで外すようにしてください。固着して固い時はプライヤーでコインを挟んで回してくださいね。
4.リモコンのスイッチを押してもLCDが表示しない時
リモコンのスイッチを押してもLCDが表示しない事が散発しています。1個の時は修理可能ですが、2個以上の時は修理不可という現象が発生しています。下記はスポットロックボタンとその下の2個のボタンを押してもLCDが点灯しないという不具合でコンデンサと抵抗が破損していました。
一応トライしてみましたが、下記のように1.0㎜位の大きさで手作業では交換不可でした。集積回路の電子部品交換はできないですし、頻度として1%以下なので運が悪いと諦めるしかありません。
「やるべき事」をやっていなくて発生した不具合例です。
下記サーボケースのシャフトが固着する前にKURE6-66を塗布してください。
【KURE6-66:マリーン用防錆潤滑剤 】
あらゆる船舶の電子・電気部品、船体の金属パーツの防錆・防湿・潤滑に効果を発揮します。スプレーするだけで金属表面などに付着した水分や湿気を完全に除去します。さらに金属表面に薄くしかも強固な被膜を形成し、腐蝕やサビの発生を防ぎます。【用途】あらゆる船舶の電子・電気装置、金属パーツの防錆・潤滑・防湿・保護。マリンレジャー用品の防錆・防湿。
・左写真のように左右に傾けてケースとシャフトに浸透させてください。
・固着すると無理に外すので下記のように割れる事になります。
1.日常の手入れの仕方 <4.は重要です!>
1.使用後は塩分を取り除く為にメインモーター部分を水道水で軽く洗う、真水のぬれ雑巾で軽くふき取る。サーボケースとシャフト部の合わせ目はかけない方が良いでしょう。
2.雑巾を絞ってからも軽くふき取る。
3.CRC等をボルト、シャフト等の金属部に塗布する。この時、黒いシャシのボルト関係は緩んでいないか確認して、増し締めしてください。特にメインモーターの受台はスプリングワッシャを入れてあるのですが、相手がプラスチックなので緩んでいることが多いので注意してください。
4.ハリスがペラに絡んだかなと思ったら必ずぺラを外して確認しハリスを除去する。
・放置するとケース内部に海水が浸入して、ケース、コイル関係全て赤錆です。
5.この時ペラのシャーピンが錆びていないか、簡単に抜けるか確認する。
6.錆びていれば錆を落としてCRCかグリスを塗布しておく事!
7.私の3mmのシャーピンは曲がっても錆びても抜けるのでOKです。
8.アウターシールの錆があれば錆を落としてシリコングリスを塗布しておく事!
9.トレーラブルボートの場合は自宅にて手入ができるので、こうしてエレキを立てたままメインモーター部を真水洗浄してくださいね。その後にからぶきすればGoodです。ヘッド部やサイドカバー、サーボケース、シャフト…等は真水の濡れ雑巾を軽く絞って塩分を除去してくださいね。たまにはサイドカバーを外して指定個所へCRC等を塗布してください。
・センターケース内部の錆落とし ・錆落とし後の再塗装
・エンドハウジングのシール部腐食(この状態ではAssy交換)
・シールのみ交換しても海水侵入の恐れあり
・海水浸入を長期間放置するとシャフト~モーター関係Assy交換なになります。
・センターケースからエンドケース、アーマチュアコイル等すべて廃棄です。
・下記は水洗いしたばかりで、きれいに見えますが、2~3月たつと錆が浮いてきて、ひどい状態になります。
・Assy交換でも対応しますが正規見積だと高額になるのでエイヤーとなります!
約3年使用でシール部より海水進入で赤錆になった事例です。捨てられたPEラインがからんでしまう運が悪い事例です。
2.絶対にやってはいけない事
*下記は誤った使用による怪我、故障及び破損となり正常な使用とは言えません。
①室内でプロペラを付けてのラビット機能の操作は危険なので絶対に止めて下さい。
・急速に最高回転になるので大きな怪我の可能性があるので絶対に実施しない事!
・どうしても実施したければ必ずプロペラを外してください。
・数分回転させているとシャフトが発熱してシールが焦げて煙が出てきます。
・アウターシールの在庫もたくさんありますので、一度経験してみたらいかがですか?
②Copilot機能、ラビット機能による最高速度で数分以上回転させる事
・陸上での空転は発熱してシールが溶ける事もあります。
・海中でも1分以上の回転は止めましょう!(そんなに急いでどこ行くの!)
・コントロール基盤が焼損する可能性があります。
・基盤在庫はたくさんあるので交換すれば良いだけの事ですが!
③Sopt Lockの時に力不足で自動解除される時は何度も繰返さないでください。
・風や潮流が強くなると急速に戻ろうとしますが安全の為にも釣行中止してください。
・無理をして何度も繰返していると②と同じ事になります。
④Copilot機能による長時間の高速回転(1時間以上70~80%の出力で回転させた)
・エンジン故障した23FTクラスのボートを補機変わりに1時間以上使用した。
・緊急避難的な処置として止むを得ないと思いますが、破損覚悟と理解下さい。
・アーマチュア、ブラシ、ギボシ、配線等が溶損する可能性があります。
・コントロール基盤が焼損する可能性があります。(入院は1泊2日です)
⑤高圧洗浄機の使用(使用後に高圧洗浄機で毎回洗う事)
・基盤が小さな爆発音とともに発火してバッテリインジケータ等が炎上した。
・炎上した物は臭いがひどいので修理しませんので廃棄処分にして下さい。
・必要な部品は全て送付可能ですのでご自分で実施するか新品と交換して下さい。
一応「絶対にやってはいけない事」という表現をしましたが、オーナーは貴方なので何をやっても良いのですが、自己責任というか、修理に余分なお金がいるというだけです。修理は特別な場合を除き、1泊~2泊3日の短期入院で済むので次週の土日には間に合います。金銭的に余裕の有る方はバンバン酷使して下さい。即修理してあげます。お小遣いが少ない方は無茶をしないで優しく取扱ってやってくださいね!それでも壊れた時はそれなりにエイヤ~!で考えます!(笑)
3.やってはいけない事(やらない方が良い事!)
①シャフトを降ろしたままでのエンジン前進で走行(ポイント移動)
・#51 PIN-PIVOTのシャフトが曲がり、#48、#49のPAD-PIVOTが飛びます。
・60”改造した70ポンドで引き波を高速で乗り越えても曲がる事もあります。
*シャフトの材質をチタンに変更したりOFF-SETすれば曲がりにくくはなりますが!
*シャフトが曲がる事によりシャシやボートを保護してくれていると考えて下さい。
*なのでシャフトが曲がらない対策を取るよりも部品交換した方が良いという事です。
*マア、#51のシャフト在庫が50本以上あるので、いつでも連絡下さい。(笑)
②バッテリインジケータ部のみ水道水をバシャバシャかけて洗はない事(一般の方)
・私の場合はバシャバシャ洗いますが、これが原因で基盤故障した事はありません。
・会員の方も同様ですが基盤関係の完全防水処理がしてありますので。。。(笑)
・ヘッド部は完全防水でシャフト部(コイル部)、モーター部は真水かけてもOKです。
③波にバウから突込みエレキ本体が水中にもぐる状態(NEO等のトレーラブルボート)
・サーボケース内のサーボモーターが錆びて左右回転できなくなる事もあります。
・小さいボートなので波に突っ込む事も多々あるかと思いますが。。。
・修理では恒久対策しますが数%のみなので運が悪いとしか言いようがありません。
④長期間キャビンの中に放置しておく事
・サイドプレートのボルトが固着取れない。#18スルーボルトが腐食折損した。
・腐食折損は品質上の特殊な例と思いますが、そんな事例もあったという紹介です。
⑤ボートへの直付けは極力止めた方が良いでしょう!
・雨ざらし日ざらしでは全ての部位が劣化してきますが全て交換すればよいだけです。
・全ての部品在庫はありますので、ご心配なくですね!
・真水洗浄、CRCやグリス塗布無しの時は2年間で新品交換と考えてください。
4.シーズンオフにやるべき事(やってほしい事)
- シーズンオフが無い地域(富山、神奈川など)では1回/年は実施してください。
①コネクター端子の青錆除去(抵抗が増加して電流が多く流れるようになります)
②両サイドのカバーを外して真水洗浄して塩分を除去する事。
*この取付ボルトが固着すると修理不可になる事もあるので必ず緩めて下さい。
固くて緩まない時は「なめる」前に中止して連絡送付下さい。なめ無ければ私の方で外しますが、なめると外すのに時間がかかりますので。。。
・白いのが塩の固まりです。・シーズンオフは真水洗浄して塩分を除去してください。
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・コイルコード側は完全に外れないので、ボルト2本のみ緩めて外す。
・反対側のボルトは2本緩めて完全に外す。
・サイドカバーの表裏は洗剤を塗布して水道水で汚れを落とす。
・黒いアルミベースのボルト関係は塩分が固着しているのでタワシなどで除去する。
・バッテリインジケータは水道水が掛からないように取付けたまま作業する。
③この時にアウターシール部にシリコングリスを塗布しておくとBestです。
④プロペラの廻止シャーピンが錆びていたらペパーで磨きCRC等を塗布して下さい。
⑤2013年から細いシャーピンに変更しています。(標準3.2mmから3.0mmに変更)
⑥サーボモータケースの9mmのステンレスのシャフトの錆防止(CRC等の塗布)
⑦このシャフトが錆びて抜けなくなるとサーボモーターの交換ができ無いので修理不可
・パッドを壊して修理しますが部品代、工賃と余分な予算がいると言う事です。
⑧最後に左右サイドカバーを取り付ける前に黒いシャシのボルト、ビス関係は使用している間に少しずつ緩んできますので増し締めをしておくと良いでしょう。
5.その他、気が付いたら実施した方が良い事!
①配線で黒く変色していたら抵抗が増加するので必ず交換する事。
・USAケーブルは全体を交換した方が良いでしょう。
②スルーボルトがトルクかけないのに折損
③シャーピンはぺラの回転止め(滑り止め)なので曲がっても半分折れていても機能的には関係ないですが、固着して抜けなくなると大変なので時々、CRC等の潤滑剤を塗布してください。このピンは一般価格で¥100~¥200/本ですが¥700/本とかベラボウな価格のショップもあると聞いています。誰がいくらで販売しようと自由ですが、誰も購入しないでしょうね!(笑)応急的にこんな部品は滑らなければ良いので釘でも何でもOKです。私の会員は無償送付(送料込)対象部品です。普通の業者さんであれば、こんな部品代の請求は普通しないです。
④10Gage(5.5Sq)バッテリケーブルの端子接続はこのような状態では短絡の可能性があるので、面倒でも熱収縮チューブにて完全防水してください。付属の黄色の端子はJPN製のストレート裸端子に変更すると加工がやりやすいです。(と言っても慣れても結構面倒な作業でした)
⑤ヘッド部のバッテリケーブルも完璧に収縮させていると3年経過しても新品同様です。右は何もしない状態だと数年で、このようになります。見事ですね。。。(笑)
⑥適当なボルトを使用するとNGです。これでは9.2mmのシャフトが抜けません。正規のボルトを使用してください。
⑦サーボケースの塩分が固着した事例ですが、せっかく分解したら、ここまできれいにすべきと思いますが、こんな事やっていたら商売にならないでしょうね!(笑)